鈴木則文 華麗なる追跡

脚本はベタベタ。美女のアクションを存分に見せつつ、小ネタで笑いをとりにいく部分が見所だったか。
敵の集団の中に吹き矢を武器にするインディアンにしか見えない大男がいたり、ボスがなぜか熊の着ぐるみを着て女を陵辱するという意味不明な趣味を持っていたり、といった特に本筋とは関係ない、思いつきで入れたとしか思えない過剰な細部の演出は笑えた。

たいして笑えないシーンでも必要以上に大声で爆笑するグループ客が来ていたのがうざすぎだった。ファンというより信者と表現したほうがニュアンスが良くでるだろうな、という感じの、彼の小ネタならなんでも笑う類の客ども。
石井輝男の映画を劇場で観た時にも思ったが、カルト系の監督の作品には、往々にしてそういった痛いファンがいるもんである。なんとかならんのか。