2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「ストレンジャー〜」同様、脚本のみをテクストとして読んだら全く面白みを感じないようなストーリー展開にも関わらず、非常に惹き付けられた。 映画としての面白さ、映画ならではの面白さに満ちた作品だった。 具体的には、前作同様構図にも何箇所か反応す…
ロマン主義 由美香 代々木先生 松尾 パラガ<=>カウンターとしてバクシーシ プロレス 結局コミュニケーションスキル上げて女にロマンを見出すしかないのかも (革命が無邪気に信じられるほど政治がロマンの受け皿にはもはやなり得ないから)パラガカンパニ…
田中康夫のなんクリの変奏曲と言った感じか。適当に女を類型化して、タイプ別攻略法をガイドする、というノリ。高田純次がどれだけ遊び人だったか、ということがわかるだけの本だった。ただ、高田は天然だけどそうやって適当な女と遊ぶ中で、少女漫画的なロ…
整形してエビちゃんのような流行の人工的な顔を作った女優が、プレイの過激さはあるものの色気や艶気とは全く縁のないカラミをひたすら繰り返すようなAVばかりが氾濫している現在、こういった試みは非常に評価できる。作品内容は単純明快。有名女優を拘束に…
谷崎原作の刺青、映画化は三度目ということで、原作まんまでやっても、もはや意味がないのは明らかで、いかに味つけしてくるか、という点を期待して観に行ったのだが、期待以上だった。カルト教団に出会い系サイトといった今日的なテーマを盛り込みつつ、本…
動き、設定、言葉、いずれにおいても常識的に想定される基準とのズレや、そこからの反転が笑いを生む、という分析は単純にして的確。 それぞれ、パイソンのsilly walk、医者コント、言語遊戯なんかが典型例としてあげられるか。基本的にモリエールの喜劇をネ…
不幸にもらも氏の遺作となってしまった、笑いの理論に関する連載をまとめた本。おまけでネタ集やら対談やらもいくつかついていた。全部は読んでないが。理論面で特に目新しさを感じる部分はなかったが、笑いと恐怖の近さについて語っていたところはなるほど…
http://ww6.enjoy.ne.jp/~are/takada.html 突如として高田純次に猛烈な興味が涌いて来た。発端はなんだったのかまるで思い出せないのだが、たまたまネット中にこのサイトにたどり着き、発言をあさっている内、ある瞬間、高田純次的発想の重要性に一瞬にして…
劇団ひとりの作品と比べても読み物としてのクオリティは低く、典型的中二病の一言で片付けてしまってもいいのだが、あえて書いてみる。 完全に私小説なので、その後のジュニアの活躍ぶりなんかを考え合わせても、自分のなかの狂気といかに付き合っていくのか…
橋本真也風に言えば、時が来た、という感じ。ようやくここ数日ぐちゃぐちゃ考えていたことがまとまりつつある。 ニーチェ的永劫回帰の肯定。全てに「然り」と言える境地にいかに達するか。 まず何よりも確認しておかねばならないのは、世界を成り立たせてい…
自分は批評よりエッセイに興味がある、ということをようやく確信した。まあ結局ロマン主義からは抜け出せない、ってことか。毒にも薬にもならなくていいから上手いこと言いたい、ただそれにしてはセンスが足りない、ってことだ。小林秀雄にしろ中沢茂木にし…
晩年の講演録を文字に起こしたもの。 とにかく琴線に触れまくりだった。読みながら泣きかけた。 人生観というテーマに対し、小林はまずその言葉の意味から解きほぐしていこうとする。「観」という言葉のもつ仏教由来の精神についての思索はまさにかゆいとこ…
林由美香主演のエロ映画。2004年公開。 とにかく林由美香に尽きる。ベタ惚れですよもう。ラスト間際まで一切台詞無しにも関わらず、表情や所作だけで見事なオーラを醸し出していた。これほどの雰囲気を持った女優は他にいないのではないかというほど。完璧。…
萩原朔太郎
古典喜劇の基本中の基本と言われるバスターキートン作品をはじめて見た。サイレント映画なので、もちろん笑いを生む要素はほとんどがキートンや他の人物達の動き。言葉の場合同様、いかに通常予想される動きからズラせるか、という部分におもしろさはかかっ…
伝染るんです。に比べるとやや落ちるが、それでも流石のクオリティ。モウロクしてるという感じはしない。たぶん野球もので毎回一試合、という縛りがさすがに無茶すぎた、というのがデカイと思う。縛りのきつさから考えたら随分すごいところまでいっていたし。…
非常に良くできていた。不満を挙げるとすればラストがやや物足りない感じだったことぐらい。ただそれもシリーズ化を予定しているということを考え合わせれば、仕方ないかなという感じで、特に目くじら立てるほどのもんでもない。 松田龍平演じる悪夢探偵が、…
BRUTAS茂木健一郎特集号を読んだ。前々から感じていたことではあったが、不可能とは知りつつもある種の全体性を志向する彼のような学者が、アカデミズムの世界ではなかなか受け入れられない、と言う問題についてあらためて思うところがあった。おそらく、我…
実に良く出来ている、傑作コメディ。笑えて、ちょっとホロリとくる、落語の人情噺のような映画だった。プロットの展開にしろ、登場人物の行動、動き、発言にしろ、笑いのセオリーの一つである、誇張をいたるところで特に上手く使っていた。。伊丹氏の得意の…
悪徳の限りを尽くしたジュリエット達が一切罰を受けることなく、逆に徳を重んじてきた妹のジュスティーヌが雷に打たれ死を遂げる、というラストシーンが象徴的。とにかく道徳、宗教も「底が抜けている」んだ、ということを手を変え品を変え主張している物語…
年食ったおっさんは、若者文化をわかったつもりになって描こうとするのだけはやめてほしい。そういうことをついついやりたくなってしまう気持ちはわからなくはないが、世代間格差というのはやはり厳然たるものとして存在しているわけだから。まあある意味で…
オバマ マカロニほうれん荘
渋沢セレクトによる妙訳の前半部。解説にも出てたが悪徳の限りをつくすジュリエットを描く本作は、逆説的な教養小説と言えるだろう。徹底して悪徳にはげむことこそが個人的な徳である、という所から、ニーチェなんかに繋がってくる感じもする。具体的な変態…
ネットの評価見たら結構酷評されてたが、個人的には好き。タランティーノ脚本を監督が勝手にいじって作ったらしく、タランティーノが今作を観て怒ったというエピソードがあり、それに託けて、映画通ぶってる奴等が、タランティーノの良さを潰しちゃった、ス…
鑑賞後の正直な感想は、悔しいの一言。 ちょっと腹立つけど確かにカッコいい。久々にこれは逆立ちしても撮れんわな、と感じた映画だった。映画撮ったこともない糞餓鬼まで嫉妬させるとは、たいした才能だ。やや引き気味のショットでの長廻しが中心で、ワンシ…
かつてカート・ヴォネガットは長編「スラップスティック」において、「拡大家族」なる概念を作品の中心的テーマに選んだ。一夫一妻、家父長制的な所謂従来の「家族」概念が更新を迫られている現在において、他者とのゆるやかな繋がりを担保する道を、彼はコ…
1図書館 図書館で騒ぐ気の狂った子供の描写が中心。場所の性質上思い切ったツッコミがし辛いという問題を逆手にとるような演出があるかと思ったんだが、あまりそういった感じはせず。いまいち。中盤からは画像の調子が悪く全部見れてないのでなんともいえん…