2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

いがらしみきお フンティーとレポンちゃん

子どもが寝る前に絵本を読んでもらうような感覚で、毎日寝る前に少し読んでは寝る、という形でゆっくりと読んだ。なぜかいつもミニチュア版の自分と三人セットで動き、あらゆるものに顔を書くのが好き、というレポンちゃんの設定は、よく考えると相当恐いん…

ポー 黄金虫

狂気と正気の境界ぎりぎりにとどまり続けた人間にしか描けない綱渡り感。リアリティがあった。ポーは恐い。

ヘルダーリン詩集 岩波文庫

後期の詩にはいくつか気に入ったものがあった。「ライン」「パトモス」「記憶の女神」あたり。特に「ライン」はいい。「不幸は耐えがたく 幸福はさらに耐えがたい」とか。 ただ明らかに訳で読むと良さが半減しているんだろうな、というのは随所に感じた。訳…

 展示 秋冬

淀川テクニック 『ダイアモンドダスト』展 2008年10月31日(金)〜11月29日(土) 会場:YUKARI ART CONTEMPORARY(東京・学芸大学) 時間:水〜金曜日 11:00〜19:00、土曜 11:00〜20:00(最終日17:00まで) 休廊日:日、月、火、11月20日(木)〜26日(水)…

情報が勝ってしまい、転移が困難になる状況 を踏まえて、 アイドルファンがお目当てのアイドルのマイブームなど、瑣末な情報獲得に熱を上げるケースが多いのはなぜか

29日 四限から登校。ここまでのまとめ的な内容。つまらん。来週からはゲストが来る模様。授業後たまたま会った人たちと長話。途中でなぜか卒業した先輩がビール片手にあらわれたり。二缶ほど空けてほろ酔いで図書館へ。酔ったときに読むぐらいがちょうどい…

ラス・メイヤー ウルトラ・ヴィクセン

アメリカ万歳!

28日 九時起き。二限に出る。非建築家、ドラァグクイーンのヴィヴィアン佐藤氏講演。非常に知的で、あらゆる活動にかなり自覚的に取り組んでいる方のような印象を受けた。アンチPCを訴えていたあたりには強く共感した。ケとハレの話が少し出ていたので、そ…

樫村晴香トークショー

適当にメモを再構成。厳密なものではないので間違っている部分もあるかも。責任はとれません。保坂本より三つの風景について①p18 フアン・ルルフォ コスタリカ最も光の色が美しい 色の表現、使いかた cf.ディキンソン 何かの表現としての色なのか、単なる言…

ポー 盗まれた手紙

まあ頭の体操としては面白かった。いくら警官がアホでも、やたら目立つところに手紙があったら、一応念のため調べるだろう、とも思ったけど。 ラカンがこれについて何を言ってるのかは想像もつかない。外密、とかそういう話なんだろうか。手紙は必ず届く、っ…

隠喩から換喩へ 「電波系思想とB級映画」も参照

27日 昼すぎに起きる。遅刻して四限途中から。出席したことが重要。ずっと中井本読んでた。喫煙所で会った未来のデリダ研究者に向かって、樫村先生がカントやフッサールを一生研究できるような人には、ある種の鈍さがある、みたいなこと言ってたよ、と思いっ…

中井久夫 最終講義 分裂病私見

精神病からの治癒過程を下山に喩えて、氏独特の、武道や整体の達人に似た、呼吸、間の取り方を生かした治療法の肝をなんとか言語化してわかりやすく伝えてくださっている部分にまず感動しきり。薬物療法の功罪についてきっちり説明しているところも参考にな…

チャールズ・チャップリン 街の灯

1931年作品。サイレント。 チャップリンはあんまり好きじゃないんだけど、これはわりと好みの映画だった。何箇所か自然と笑ってしまったところもあったし。サイレントということで、言葉や意味を用いた笑いとは違って、動きメインで笑いを生み出していく。前…

19日 多少眠りが浅く、一度目が覚める。階段、エレベーターと火事の夢を見た。 昼すぎにしっかりと起きる。起き抜けからボーっとした感じが続く。エロの敵の、雨宮まみさんが書いたAV史の部分を読む。まあある程度は知っている話だったので、確認しつつ知…

ティム・バートン バットマン

コメディ色が強いとか書いてあったから気軽な気持ちで観てしまったがさほど笑えなかった。というか恐かった。ちょうど笑いと恐怖の境界線に近いあたりの表現が多く、おそらく小生の基準ではぎりぎりで恐さを強く感じるような部分があったんだろう。なんとい…

24日 起きたら三時ごろ。ひどい。「分裂病と人類」を読み終える。えらく濃い本だったので読むのに大分体力を使った。内容を忘れる前に色々メモっておきたい。と書くと大体何もしないのでちゃんとしたい。「野性の思考」と「アメリカ文学と神秘主義」と花田…

nu vol.3

面白い人同士がしゃべっているのをただひたすら文字に起こすというのが実は一番面白い、ということを教えてくれた素晴らしい雑誌。一切編集を加えないという断固たる編集態度が貫かれており見事。 工藤冬里

いがらしみきお ネ暗トピア

恐怖ぎりぎりの笑い。エログロナンセンス、といってすませられるレベルではない過激さ。ウンコ、ゲロ、変態性描写のオンパレード。これで極北まで行ってしまったんだろうな、という感じ。最終巻の後半での、モノと会話する4コマあたりから、狂気よりすぎて…

E・A・ポー 黒猫 マリー・ロジェの謎 庭園 メロンタ・タウタ

黒猫 読んですぐ思い出したのは、B級映画「怪猫トルコ風呂」。馬鹿な翻案だったなあと。 「悪」のとらえ方がかなり特殊で面白い。マリー・ロジェの謎 モルグ街〜の続編。実際の事件を元にしているようだった。橋本治の推理小説並に迂回を駆使して細かいとこ…

中井久夫 分裂病と人類

中井本「西洋精神医学史」から(多分) 世界と世界観(SF、プログレとか)の対比古谷本 宇宙人系 シャマラン 媒図 清水崇 幽霊系 黒澤清 の対比これに関しては自分は明らかに宇宙人系だ。 まあようするに電波系ということなんだろう。 あとは花田本でいう帰…

ティム・バートン バットマン・リターンズ

思ったより切ない映画だった。 善悪の対立をどう描くか、というのがこのシリーズのポイントなんだろうが、この映画も単純な勧善懲悪ものにはなっていなかった。主筋に対する、キャットウーマンの絡め方がうまい。愛憎入り混じる感じを、男女関係とパラレルに…

22日 四限に出る。ブニュエルが晩年に撮った映画をもとに、夢と音楽について。夢は視覚イメージの連鎖で構成され、音楽はほとんどの場合聴こえないのはなぜか、という問題に関する仮説がオモロ。曰く、寝ているときに、視覚情報は遮断されているので、昼間に…

福田和也 悪の恋愛術

デイヴィッド・リンチ 期待の映像作家シリーズ

20日 芝浦・アーバン・ジャングルクルーズ 珍しく昼前に起きる。入浴、昼餉の後登校。偶然駅で会った年下美女と談笑。しばらくして、もう一人、昼に待ち合わせをしていた年下美女と合流。夜に駅の裏側で行われる祭りの、運河クルージングに行く約束をして…

18日 青梅は遠い。品川の、と場脇の食肉場で無料で牛を大盤振る舞いする祭りがあり、是非行きたかったのだが、起きたら夕方になっており、行けず。残念。来年こそ行きたい。夜までは家でゆっくりした。「分裂病と人類」第二章なんかを読みつつ。夜七時前か…

宮崎駿 となりのトトロ

クリント・イーストウッド ミリオンダラー・ベイビー

ネタバレ。ボクシング映画かと思っていたらそうでもなかった。 この映画でのマギーをめぐる悲哀は、レイジングブルのような、落ちぶれた元チャンプ、といった意味の切なさとは全く関係ない。完全に、ほとんどむき出しに近い形で、死がテーマとなっている。そ…