22日
四限に出る。ブニュエルが晩年に撮った映画をもとに、夢と音楽について。夢は視覚イメージの連鎖で構成され、音楽はほとんどの場合聴こえないのはなぜか、という問題に関する仮説がオモロ。曰く、寝ているときに、視覚情報は遮断されているので、昼間に獲得してきた視覚情報が夢の中で改めて再構成され得る。一方、耳は開きっぱなしなので、睡眠時も情報のインプット量が多いため、夢の中でその情報を再構成するような余裕がない、とか。そこから若干飛躍して、人が夢を見る際に、ほぼ必ずといっていいほど不条理な展開を伴う、ということは、無意識のうちに、昼間得た視覚情報を素材として、即興的な作曲を行っている感じに近いのではないか、といった話が出ていた。なるほど。

たまたま会った友人と軽く食事。しばらく図書館でひまつぶして北区。本屋で数年ぶりにスヌーザーをわりとがっつり立ち読み。00年代前半特集ということで、もっともスヌーザーを熟読していた高校時代の、懐かしの名曲がズラリ。名曲ベスト百をあげるというネタ切れ感満載の企画にはさすがに悲しさも感じたが、そのうち九割以上を知っていることに驚く。おそらくここ三年に出た新譜で同じことを五年後ぐらいに試したら、二割もわからないと思う。時の流れを実感。わずか五、六年でかなりの懐かしさが喚起されたことに何よりも驚いた。ロック業界での、楽曲が消費され忘れ去られていくサイクルがいかに早いか、ということなんだろう。映画や小説ではさすがにこうはならんよなー、と思いつつ読んだ。タナソウ氏が、当時小生がかなり好きだったThe Eighteen Matchbox B-line Disasterを、スカムっぽい、再評価されるべき、とか言ってわりと押してた。たしか日本盤が出てなくて、来日もしてないはず。音楽誌ががんばってプッシュして来日させてほしい。あとはジュニアの題と解の続編を少し。これはそのうち読もう。

家についた後は、テレビ観てだらだらした。やりすぎゴールデン初回をHDで。松竹芸人に異常なほど気を使っていたのが気になった。まあ大人の事情なんだろうが。やはりなんやかんやでゴールデンに移動したことでエッジが鈍ってしまいそうな予感が随所に漂う内容で、がっかり。ケンコバはオープニングで軽い下ネタをかました以外、ほとんど発言機会すら与えられていなかったし。DVDで映画観ている間に気づいたら寝てた。

23日
昼ごろ起きる。四限と五限、それぞれ後半半分ぐらい出る。五限後、学校近くの、「三田の家」で食事。意外な面々と久々に遭遇。人との理想的な距離感を保ちやすい場所だな、と改めて思いつつ、さまざまは人々と会話。家に帰って「バットマン・リターンズ」を観た。これはせつない。ダークナイトはもっと暗いんだろうなあ観るのいやだなあでも観に行こうっと。