ブラスト公論

宇多丸師匠をはじめとする五人の公論クルーが、毎回一つのテーマに沿って語った、雑誌BLASTの連載をまとめたもの。
絶妙にヒネリの効いた居酒屋談義という感じ。
あまり堅くなりすぎないよう、遊び心を残しながらも、一本芯の通った議論が展開されている。真面目な部分と馬鹿馬鹿しさのバランスが絶妙。モテ関連の回をはじめとして、どの回も非常に読ませる。中でも宇多師匠の繰り出す多種多様なメタファーは、ユーモアがあって、なおかつ的確。公論クルーの間で発明された様々なタームもなかなか面白いものが多かった。特に「打ちに行く」なんかは普段使っていきたいぐらい上手い表現だと思う。
十年後にこんな居酒屋トークが出来るような環境にいられたらいいな、と心から思う。