澤井信一郎 Wの悲劇

セーラー服と機関銃」の薬師丸ひろ子を主演に迎えて悪ノリ全開で撮った作品。冒頭から薬師丸の枕営業シーンという飛ばしぶり。
ほとんど昼メロかと言いたくなるような濃厚さで、女達の野心渦巻く女優の世界を描いている。
劇中劇と劇中に起きる事件がリンクしたりという多少の捻りはあるものの、概して脚本はベタ。昼ドラとしてみればなかなかよく出来ているほうだと思うが。
むしろ目にとまったのはやたらと豪華なキャスト。エンドロール見るまで気づかなかったが蜷川幸雄が本人役で出演していたり、音楽が久石譲だったりと、やたら豪華。マスコミ役で梨本福島須藤の三羽烏が出演していたのには笑った。どうでもいいが、彼等が23年も前から今の立ち位置をキープしていたというのは驚いた。なんか凄いことのような気もする。おそらくはワイドショー的なものが誕生して以来ずっと居座っている感じなんだろうけど。
あとは、カメラワークの部分では、所々相米ばりの長回しを駆使していた部分は気になった。おっさんが死んでしまった場面とかの。