片山洋次郎 オウムと身体

まあ大体他の本に書いてある事と内容は重複しているのだが、改めて得心する箇所多し。麻原は2、7型で、ビートたけしもそう、という話なんか特に。彼等のように相反する体癖が同居している人間は、バランスが取り辛い。おまけにエネルギーが強いと、発散しバランスを取るためには、なんらかの活動なり表現なりが必須。それが良いほうに向けば、才能豊かな人間になるが、カルト化の危険も人一倍ある、とか。麻原はまさにそのパターン。たけしにしてもたまにバランス取れなくてフライデー事件やバイク事故起こす、とか。
一方、信者は6型が多いらしい。上佑とかも。偶数体癖は受動的、6は中でも神秘体験との親和性が強く、ハマりやすい体癖。胸に気が集まりやすく、鳩尾過喚起系の適応パターン。
神秘体験に対するスタンスも一貫してて面白い。そういうもんはもちろんあるのだが、それをいたずらに神秘化するのも、逆大槻教授って感じで良くない、とか。個人がそういった体験を、自然にあるもんとして、気にせず受け入れる境地に立ち、なおかつ社会や共同体に、そういった体験をよくわからんもん、外部のものとして排斥するのではなく、内側にくりこんでいくような柔軟な構造があると完璧、という立場には納得させられる。その通りだろうと思う。

2型は家族への執着が非常に強い、ってのは聞き捨てならなかった。おそらくは2型の一人として。