17日 座禅ボーイ
二時過ぎに起きる。ネットしたりで時間を浪費し、夕方から田町へ。後輩に紹介してもらい、大学近くの寺で行われている座禅会に初参加。ZAZENデビュー。通常は30分×3のところを、はじめてということで、足の組み方や堂内での作法の説明などを聞いたため、2本のみの参加。それでも一時間ほとんど動かず、何も考えず、という情報に溢れた都会生活ではめったに体験できない時間のすごし方ができて新鮮だった。

先生がおっしゃっていたが、座禅の足の組み方が複雑なのは、ひとつには足のほうに血を下ろしていく、という意味合いがあるそうだ。呼吸、姿勢を整え、血を下半身に集めていくことで、脳をクリアな状態に持っていきつつ、身体のバランスをも修正していく、というイメージなのだろうか、といった雑念が座禅中に湧いてきたあたり、まだまだ修行が足りないのだろう。精進あるのみ。

会が終わった後は、一緒に座禅に参加した後輩と、その友人の三人で食事。後輩の友人が、クリスチャンで毛沢東好きの右翼で、大学では、大好きだというホメイニの思想などを通じ、イスラムシーア派の中でももっともハードコアな部類に入る、イスマイール派の研究をしていて、さらには今年トルコ旅行に行った際、トルコの神秘主義教団である、メヴレヴィー教団の始祖、ルーミーの墓を訪ねたそうで、もちろんルーミーの著作も愛読していて、さらに高校時代は愛読誌がSAPIOとムー(!)で、矢追純一を尊敬していて、MMRも大好きで、わざわざコミックス未収録のエピソードを国会図書館まで行って読んだりもしていて、あとはカルト教団と闘っていたり、なぜかお笑いをやってテレビに出たり、とめちゃくちゃなエピソードを腐るほど持ったナイスガイだった。おかげでとても楽しい一時を過ごすことができた。ひとしきり笑って家に帰った後は、中井久夫先生の「分裂病と人類」に着手。とりあえず一章読んだ。豊かな教養がにじみ出た文章。たまらん。

夜中には、ミリオンダラー・ベイビーを観た。少し泣いた。