13日
風邪気味。夕方上野へ。フェルメールに行くはずが遅れて間に合わず。芸大の中でやっていた無料の展示を代わりに観るも、特に何の感慨も湧かず。恵比寿に移動、写真美術館に久々に赴く。ヴィジョンズ・イン・アメリカ展第三部。一、二部の作品の図録も場内にあり。そんなにいいのがなかったので、まあ行かなくてよかったかも。今回見た中で、わりと気に入ったのは、ロバート・フランクメイプルソープ「トーマスとプリシラ」、ウィトキンあたり。特に良かったのは篠山紀信「デス・ヴァレー」の黒人女性がフィーチャーされた一枚と、ニコラス・ニクソン。前者は沙漠の曲線と女体の曲線が対応している感じに惹かれた。後者の写真は、一般家族が、家の入口近くにある渡り廊下のようなスペースで寛いでいるところを捉えたもの。どの一枚でも、被写体全員の表情が実に生き生きしており、心に沁みるものが。あとはウォーホルやダイアン・アーバスが見られたのもよかった。エグルストンも一、二枚はあった。昔別の展示で見たやつのほうが好みだったけど。花を買って置き忘れた自転車を回収し北区。夜は大分歩いたからか珍しく早めに寝られた。

14日
にもかかわらず、起きたのは二時過ぎ。結局11時間は寝ていた計算に。どうにかならんものか。目覚ましをあといくつか買って部屋の四隅に置きでもしないと起きられそうにない。昼飯を食べて池袋へ。早めについたためしばらくロビーで本読んで時間つぶした後、文芸座で二本。川島雄三の映画はどれも好きすぎる。もっと観たい。撮影所システム無き今、良質のプログラムピクチャーは、もうどうやっても撮りえないのだろうか。かろうじてそういった過去の作品にあった感覚が残っているとしても、低予算のピンク系ぐらいというのは、悲しすぎる。気軽に観てちょっと気分良くなって帰れるような映画がもっとあればいいのに。