反社会学講座 パオロ・マッツァリーノ

自ら「お笑い社会学」、「統計漫談」などと称しているだけあって、もちろん本書の内容を鵜呑みに出来るはずもないのだが、社会学の手法をアイロニカルに用いることで、社会学の限界を露呈させるという手法は非常に面白かった。

著者のやたらと斜に構えたスタンスも、あまり好きとは言いたくないが、正直言ってしまうと好き。通読して、アカデミズムに対するある種の疑いの視線は、常に持っていないといけないと改めて思った。

個々のエピソードでは、江戸時代の日本はフリーターだらけだったという話から、日本人勤勉説を否定するくだりが、もっとも笑えた。