ローズ・イン・ザ・タイドランド テリーギリアム

子供の無邪気な想像とヘロインのトリップを並列で扱うあたりに見えた監督の悪意には好感が持てた。子供の頃は誰でもドラッグなんかなくてもいくらでもトベたんだ、ということなんだろう。話相手がいないことでローズの一人遊びが徐々にエスカレートしていき、数少ない隣人も自分の妄想世界の登場人物として扱いだす辺りまでの展開は、すごいおもしろかった。説得力あったし。ただ、終盤の展開はイマイチだった。ディケンズも含めて、妄想世界に忠実であろうとした結果が、あれということなんだろうけど、それをどう取るか。微妙なところだ。