ジャ・ジャンクー 青の稲妻

19歳の貧乏な男二人の青春を描いた作品。三峡好人とは対照的に、手持ちカメラを使った、対象に寄り添うようなショットが多くを占めていた。手ブレしながらも手持ちカメラで撮ることで、ある種ドキュメンタリー的な空気を出すと言う手法は、最近だとダルデンヌ兄弟の「ある子供」なんかでも使われていたように思う。たしか、「ある子供」はその点に関して偽善的だ、というような評価も一部で受けていたように記憶している。
本作の評価は一切見ていないので知らないが、個人的にはこの作品は一切偽善的だとは思わなかった。なぜだろうか。おそらくそれは、彼の映画に登場する人物達が、皆非常に生き生きとして見えるからだと思う。