荒木飛呂彦 スティール・ボール・ラン

最新刊12巻まで一気読み。一旦読み出すと止まらないの世界。圧倒的なテンションの持続力。所々にセルフパロディ的な演出が挟まるのも素敵。
舞台はアメリカ。いかにもアメリカ的、といったわかりやすい表現はさほどないが、キリストの登場が暗示されていたり、大統領が敵の中心人物だったり、ジャイロをねらって次々に現れるスタンド使いが「テロリスト」と呼称されていたり、大陸横断というある種ロードナラティブの典型とも言える設定が用いられていたり、銃の重要性が従来のシリーズよりやや高かったり、と細部を見るとアメリカ的な表現が数多く見つかる。なんとなくアメリカのハードボイルド映画の雰囲気をねらっている感じもしなくもないし。