川合光 はじめての<超ひも理論> 宇宙・力・時間の謎を解く

数式をほとんど使わないで書かれた新書とは言え、今まで勉強したことのない分野でもあったので、正直言って三割ぐらいしか理解できず。
ハイゼンベルクアインシュタイン、あとホーキングぐらいはそのうち暇なときにでも読みたい。

ひも理論に関しては、正直言ってややトンデモっぽさがあるな、と思った。全てを統一する理論なんかあるわけないし、人間の脳で宇宙の構造が理解できると思ったら大間違いだと思う。虚時間とか無限大や無限小を何箇所かで導入しないと成立しない理論、という意味ではある種閉鎖系の理論ではないのかもしれず、そこが逆に広い応用可能性に開かれているのかもしれんが、その辺は微妙な感じがする。直感的に。
なんというか、宇宙・力・時間の起源について、正確な理解が出来るようにつくられていない生き物だと思う。人間は。それを肝に命じた上で、起源について思考するのは、人間の思考の傾向をつかむことにもなるので面白くて、プリニウス「博物誌」なんかはその流れで読みたいところだが、ひも理論はやや危ない気がした。それこそ理性の暴走、って感じがする。