黒沢清 神田川淫乱戦争

デビュー作。アート要素の入ったエロ映画、って感じ。にっかつだし、神代あたりとの近さはあったかな。川で浪人生を母親と女が奪い合ってるところを、俯瞰で撮っていたシーンなんかは、「恋人たちは濡れた」の馬飛びシーンなんかを思い出した。あとは、林檎とか花火とかの小道具の使い方がおもしろかった。アイロンと蝙蝠傘じゃないが、出てくる場面、状況との組み合わせがなかなかシュールでよかった。

ドアの向こう側に男を待たせながら自慰に耽るシーンをはじめとして、女性の撮り方はかなりエロかった。ドッペルゲンガーの永作然り、LOFTの中谷然り、黒沢清の映画では、なぜか女性が異常に美人に映っていることが多い気がする。撮影の人の腕なのか、監督の腕なのかはよくわからんが。そもそも毎作同じ人が撮影してるのかどうかも知らんし。