ヘンリー・ダーガー展

初期の色使いの淡さにびっくりした。特に楽園パートの鮮やかさとは遠い感じだった。黄色や赤より水色や薄紫なんかが中心的に使われていたり。
さらに初期の作品は画風が「非現実の王国」の挿絵群とはかなり違っていておもしろかた。
ダーガーの部屋の写真ははじめて見た。40年間その上で寝ていたとされる木椅子はとても固そうだった。
おそらく死ぬまで手をつなぐ機会すらなかった童貞ダーガーの屈折しきった妄想が炸裂した作品群を、手をつないだカップルがイチャイチャしながら見て、かわいいとかなんとか言っている、という光景は皮肉すぎて笑った。