橋本治 橋本治の古事記

橋本治先生による古事記のわかりやすい現代語訳。うんことかげろとかを訳語に使っていて非常にポップ。ギリシャ神話なんかを読んだ際にも思ったことだが、結局セックスと戦争あるいはそれに準ずる戦いの2つで歴史はまわっているんだ、という昔の人々の思想が伺われて非常に面白い。使命を負って地上につかわされたはずの神が、地上で女作ってそのまま居ついてしまい、当初の命を無視したまま数年が経過、とか美人の妹みてやりたくなったから嫁にくれと親に頼んだら、姉がセットでついてきて、でも姉はブスだったから返却したらその姉と契らないことによりあなたはいずれ滅びる事になります、といわれ、それが今現在天皇が永遠の命を持っていない理由である、とかとにかくアホな下ネタが続々出てきて、笑いながら読めた。
穴に隠れてしまった天照大神を呼び出すために、穴のすぐ外で祭りを催し、台の中央に立ったアメノウズメの命が乳丸出しで腰振って踊り、それを見たほかの神たちが興奮して周りに殺到、その騒ぎが気になって天照大神が穴から顔を出す。そこを待ち構えていた捕獲係の神が捕らえ、その隙に穴をふさぐ係の神が穴ふさぐ、とか。アホすぎる。