北野圭介 ハリウッド百年史講義

実にわかりやすくためになる。新書の鑑のような本。
作品論にとどまらず、製作側の立場と観客側の立場をも含めて包括的に語る、というかなり無茶な方針で書かれているにも関わらず、見事にまとまっていた。自分の知識量の問題もあるんだろうが、60年代までの所謂古典時代〜黄金期あたりの記述の方が、最近の二、三十年に関する記述より興味を惹かれたというのは、映画の魅力が落ちてきているということなのかもしれない。