ドゥーガル・ディクソン他「フューチャー・イズ・ワイルド」

人類亡き後の未来に生きる生態系を妄想するという、スケールのでかい本。
独我論とは完全に無縁の世界観が素晴らしい。個々の動物云々以前に、そもそも今温暖化がどうしたとか騒いでるけど、500万年後に氷河期来て哺乳類はほぼ全滅!とか面白すぎます。
具体的な生物像については、この本の予想通りの生物が生まれることは「絶対」にないのですが、そもそもニアピンがあれば上出来、という観点から書かれていることは明らかなので、大丈夫でしょう。数多くの個体でコロニーを作る生物とか、複雑な複利共生システムを作り出す動物なんかは、形はどうであれ出てくるだろうなあ。
最近はこの本をダシに、来るべき人類の相変異後の姿を夢想して楽しんでいます。グレイみたいにはならんように、もっと頭と目以外を使っていかないといかんよなあ。あんなカッコ悪い生物に進化するのはいやだなあ。