岡村靖幸 純愛カウンセリング

対談集。名越康文氏、岸田秀氏、二丁目のゲイの人、スワッピング夫婦、あたりとの
対話が特に面白かったです。岡村ちゃんは純粋すぎるがゆえにずっと苦しみ続けている、というのがよくわかる本でした。

いみじくも名越氏が指摘しているように、その苦しみから解放されてしまっては、いい作品が創れない、というジレンマがあるため、彼はいい恋愛、あるいは結婚と、アーティストとしての活躍、がおそらくは両立不可能で、それがなんともかわいそうでもあり、好きな部分でもあり、という複雑なかんじ。

今の僕が岡村ちゃんの歌を聴いて感じるのは郷愁に似た気持ち。時間的に古い歌だから、ということではなく、強い憎しみを伴う激しい愛情、のような矛盾した強い情動、に対する懐かしさ。