玄侑 宗久 ベラボーな生活 禅道場の「非常識」な日々

禅僧で芥川賞作家、という珍しい経歴を持つ著者が道場生活について書いたエッセイを集めたもの。かなり詳細に渡る説明があり、通読するとなんとなく道場での一年の生活がぼんやりとながらイメージできるように。
修行の最中にあっても、なかなか欲を捨てる事ができず、ついつい失敗を犯してしまった、といういくつかのエピソードについて、恥ずかしがりつつもどこかでそんな自分達の人間性を肯定して振り返っているあたりに好感が持てた。人間味があってよろしい。