ジャン・フランソワ・ルヴェル 美食の文化史 ヨーロッパにおける味覚の変遷

今年は歴史を学ぶ年にしようと思って。
まずは食。フランス人なのでヨーロッパ系の美食文化の文脈、ということで和食や中華などについては一切言及なし。
ギリシャ時代から説き起こしているあたりは骨太感があって実に良い。昔はワインを海水および水で割って飲むのが当たり前だった、とかガルムという魚醤系の万能調味料がやたらと幅を利かせていた、とか、あのノストラダムスがジャムやらお菓子やらの作り方を説いた本を出版していた、とか、アイスクリームは17世紀の発明、とかまあどうでもいいっちゃあどうでもいいトリビア的な知識も沢山身につく一冊。
大枠としてはルネサンス期あたりから、段々と美食文化が形成されていくあたりが重要なんだろう。コース料理という概念が出来る前は全部一気に供するのが当たり前だった、とか、味よりびっくりさせることのほうが重要だった、とか。カレームがすごい、ってのもおさえておかないとだな。カレーム以降は所謂ヌーベルキュイジーヌに入ってくるという流れ。

肉の茹で方もどこかで変わったとか書いてあったが忘れた。近いうちにもう一度借りて大事そうなところだけピックアップしてまとめよう。