日本の名随筆 別巻47 冗談 河合隼雄編

一口噺 吉田健一
歯は葉にして 安岡章太郎
霊柩車が欲しい 色川武大
ブラック・ユーモア私論 阿刀田高
正しい狩猟生活の仕方 別役実
ポーランド人のユーモア 森安達也
女のユーモアとウィット 藤本義一
ホントのようなウソの話 塩田丸男
どっちが本物? 安部譲二



深刻な病状を絶妙な距離感を持って語る色川氏の文が一番笑えた。
あとは、全体がひとつの冗句になっている別役氏の文、独特の味がある安部氏の文がおもしろかた。
笑い論っぽいものとしては、フロイトの死刑台のユーモアが実は誰にとっても無縁のものではない云々のまあありがちなサゲではあったけども、阿刀田氏の文、あとはまったくこれまで想像すらしたことがなかった笑いについて書かれていた森安氏のものがある程度参考になった。