2008-07-22から1日間の記事一覧

筒井康隆 ヨッパ谷への降下

表題作の終盤、ヨッパグモの巣に主人公が降りていく場面での、分裂病すれすれの壊れた文体が見事。解説で河合隼雄氏も言っていたように、落下ではなく降下、というところがミソなのだろう。分裂病的な世界に作品としては到達しているんだけど、作者自身は正…

日本の名随筆 別巻 100 聖書

論語とバイブル 正宗白鳥 氏は洗礼を受けた後棄教しており、おそらく、そのころに書かれた文なのだろうが、基督教への皮肉に満ちている。ただこの人は臨終の際に基督への信仰を捨てていなかったことを告白していて、晩年のそのあたりの話題については、親交…

日本の名随筆 80 艶 駒田信二編

お色気のはなし 三遊亭円生 色気は形から 池波志乃 声の趣 円地文子 恋文のゆくえ 中村真一郎 裸師たちとの出会い 抄 小沢昭一 僕の好きなストリッパー 田中小実昌 ポルノ 澁澤龍彦 セーラー服/ 障子の穴 嶋岡しん 女靴下の話 西東三鬼 円地文子氏については…

日本の名随筆 別巻47 冗談 河合隼雄編

一口噺 吉田健一 歯は葉にして 安岡章太郎 霊柩車が欲しい 色川武大 ブラック・ユーモア私論 阿刀田高 正しい狩猟生活の仕方 別役実 ポーランド人のユーモア 森安達也 女のユーモアとウィット 藤本義一 ホントのようなウソの話 塩田丸男 どっちが本物? 安部…

日曜 昼過ぎ起床。だらだら。スクエアへ。読書。「時間」などを読み進め。あと「気分はもう戦争」とか読んだ。今頃。途中、喫煙がてら散歩。川面を眺める、ソウルセット聴きつつ一時間ほど。軽くトぶ。帰って夕餉。食後はポンジュノ「殺人の追憶」を家族で観…