2006-07-05から1日間の記事一覧

小島信夫 抱擁家族

所謂近代的な家族概念にヒビを入れる存在として登場するのがアメリカ人、というのがなんともベタすぎてきつかった。そんなに古い小説でもないんだが、こーいうのは今読んでもな、というのは感じた。正直言って。

谷崎潤一郎 痴人の愛

女性崇拝。ドM。足フェチ。素晴らしい。 着物を着ているがゆえのチラリズムのエロさに関しては、最近観た伊藤深水の美人画を思い出した。綺麗な日本語もよかった。もっと小さい時に読んでおけばボキャブラリーが豊富になっただろうにな、と少し後悔したぐら…

羊をめぐる冒険 村上春樹

キザなノリがどうしても苦手というのはあるが、それを差し引けばまあ出来はいいかもな、と思えた。最初の三部作は結果として特に嫌悪感を閾値以上に抱くこともなく読めた。 彼の異常ともいえる人気はその読みやすさから来ているのかもしれないが、少なくとも…

Aストー ユング

ユングの概説書。訳は河合隼雄。まあまあわかりやすかった。

肉体の門 鈴木清順

戦後間もない日本におけるパンパン・ガール達の逞しい生き様を描いた映画。 当時の対米関係に関する描写からは、多少政治的なメッセージも感じ取れたが、まあ今観てもそこまで、という感じだった。そういうベクトルに関しては。 原色を中心にワンピースの色…

モンティパイソン3−3

自転車で放浪する男を描いた、珍しく三十分フルに使った長編コントはなかなかよかった。 病院のシーンとか中国人をあからさまに馬鹿にしたところとか。エロ本がテーマの回は最低だった。