2007-08-20から1日間の記事一覧

阿佐田哲也 麻雀放浪記4

ついに完結。坊や哲は勝負の世界から足を洗い、勤め人になっており、この最終巻においては事実上の狂言廻しの役割を果たしているにすぎない。まずそれがなんとも哀しい。哲也とはことなり、時代が変わろうとも決して己の生き方を曲げようとしなかったドサ健…

深沢七郎 全集7

相変わらずの深沢節。この人は初対面の人に勢いでついて行って遠出するのがかなり好きみたいだ。そんなエピソードがたくさんあった。まあ人間性からいって納得いく話だが。 さほど関係の濃くない友達はいっぱいいる人だったんだろう、と思う。そこらへんもや…

12人の怒れる男

死刑判決を受けた少年を巡って十二人の陪審員が丁々発止の議論を繰り広げる法廷もの映画。ほとんどのシーンが会議室とトイレのみで進行するという、超低予算映画だった。(キャストのギャラは高いのかもしれんが) 十二人の描き分けが非常に上手い。理想的な…

マーティン・スコセッシ レイジング・ブル

落ちぶれた後を徹底的に描ききっているのがとにかく見事。 世界チャンピオンになって終わり、だったらちょっと深みのあるロッキー、という程度の映画になっていたと思うが、その後の没落をしつこく描いていくことで、それまで何度か道を踏み外しそうになるも…

雑誌 QJリニューアル号 しりあがり×うすた対談 文学界 ウェルベック 中原柳下翻訳の人県談