2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

叶恭子 叶恭子の知のジュエリー12ヵ月

読んですぐに想起したのは、マルクス・アウレリウス・アントニウス師匠の「自省録」。恭子さんは現代によみがえったストア派哲学者。性的放縦や金銭への執着は、出自・来歴ゆえの症候として、ある種仕方のないものとして受け入れつつ、ほぼ完璧な自己イメー…

志村正雄 神秘主義とアメリカ文学 自然・虚心・共感

アメリカ文学を神秘主義的視点から考察した本。 まず、日本人の宗教観や、民族性(アニミズム的な要素、甘えの構造云々の話、出口なおがらみの逸話)なんかから、いわゆる日本的な神秘主義と、アメリカ発の神秘主義との相性の良さが分析される。そこから後は…

宮台真司 絶望 断念 福音 映画

つまみ読み。アカルイミライ、マグノリアあたりについての言及はまあ参考にならんこともなかったが、本人の中高生時代の回想とか、どうでもいい部分も多かった。 サイファ実践編というコンセプトに尽きるというか、別に映画批評の本ではく、映画をダシにサイ…

これから読まないとな本 予定

エマソン 自然論 (ソロー、ジョナサン・エドワーズも暇なら) スピノザ 神学・政治論 と 上野修の入門書 エッセンスなんたらのほう ゲーテ 親和力 色彩論 鈴木大拙 日本的霊性 志村正雄ら編 反知性文学の伝統 花田清輝 アヴァンギャルド芸術 復興期の精神 …

12日 結局徹夜。朝からゼミ合宿。河口湖へ。電車で行ったところ四千円以上かかってしまう。完全に失敗。昼頃河口湖着。ペンションへ移動。夕方から発表開始。結構力作ぞろいで刺激的だった。自分がアルモドバルの映画を結構好きだった事を思い出したり。自…

黒沢清 アカルイミライ

五、六年ぶりに再見。当時はなんかカッコいいなと思った程度だった記憶があるが、今回は泣いた。中でも浅野父役の藤竜也の説教シーンと、お前らを赦す、という感動的な宣言と共にオダギリジョーと熱い抱擁をかわすシーンはすごかった。めっちゃ泣いた。あと…

黒沢清 ニンゲン合格

めちゃめちゃ泣いた。後半はほとんど泣きっぱなし。 ネタバレ。まず全体を通して撮り方がおもしろ杉。 どのシーンでも、モノと人を置く位置を相当計算しているな、というのが非常によくわかり、長廻しでだらだら台詞の応酬がある間でも、画面のあらゆる情報…

排除の論理とハードコア音楽 白 ハードコアパンク 黒 ヒップホップ 排除の暴力の相互作動=>先鋭化 神経症的傾向が増加する社会の動きと関連 アイデンティティ崩壊 承認欲求の高まり 特にハードコアパンク 外 の他者、ばっちいとして差別、排除され、かつそ…

映画における色彩、光の問題 フィルム、レンズ ハリウッド系とは別の歴史 インド映画とシャマラン ソ連系 エイゼンシュテイン ジガ・ヴェルトフアングロサクソンの徹底したプラグマティズム ハリウッド映画 英語 プラクティカルさを徹底したがゆえに世界に広…

誇大妄想ぎりぎりの使命感ぐらいは持って生きていきたい。

巽孝之 「白鯨」 アメリカン・スタディーズ

「猫のゆりかご」については書いてないといいなーと思っていたが案の定結構触れられていた。まあしょうがない。

レポートの保存やらでマイドキュメントをいじくっていたら、大学入学後に書いたレポートが沢山出てきたので読み返してみた。やたらと「身体性」とか「開かれ」とか書いてあって笑えた。今の時点から振り返って考えてみると、どこか胡散臭さを感じつつも、多…

11日 9.11。朝九時ごろ起床。発表準備開始。書くことの流れが最後まで決まってしまうと、それで満足してしまって書くのが面倒になる。夕方学校へ。しばらく作業して北区。夕餉の後、再び作業開始。四時ごろ何とか一つ目、シャマラン論完成。自分にしては…

10日 計算どおり六時半に自然と目が覚める。昼夜逆転を徹底して、24時間ずらして一日遅らせる事で早寝早起きの人みたいなリズムに戻す作戦が見事に成功。ここ数日はほとんど家か近所にしかいなかったのに時差ボケのように頭がぼーとしていたが、それも回復…

ダダカン展とこれhttp://mizuma-art.co.jp/exhibition/1214996520.php 会田誠 展 「ワイはミヅマの岩鬼じゃーい!!」 は行きたい。 9/26(金) Jimmy Edgar 〈womb〉 2008/11/7(Fri) 渋谷WOMB Felix Kröcher 10/11(土) Radio Slave 〈unit〉 上二つは行く…

蓮實重彦 ハリウッド映画史講義 翳りの歴史のために

8日 朝一で教習。学科一つ受け北区。即寝。三時ごろ起床。一食食べて日吉へ。図書館で何冊か借り、「詩学」読み終え北区。夕餉。またもすぐ眠くなる。友人と遊ぶ予定を入れていたのだが、眠すぎて断念。12時前に寝てしまう。四時過ぎ自然と目が覚める。仕…

石川忠司 衆生の倫理

最後の最後、池田雄一氏によるジュパンチッチへのツッコミをかわす部分の論理は破綻していると思うが、あとは全面的に肯定できる感じ。 衆生は何も悩んでなくて、動物的な生を謳歌してるんだ、とかいう論理はやっぱり間違っている、というのは宮台先生の転向…

五十嵐大介 カボチャの冒険

動物の絵が上手。

梅佳代 じいちゃんさま

撮影技法についてはなにも知らないので、その観点からどう見えるか、というのは全くわからん。ただ、とにかく大好き。人との距離感のつくり方に心から共感する。無駄な力み、屈託が一切感じられないのは、こういう言い方をすると語弊があるとは思うが、彼女…

アリストテレス 詩学

発表のために必要そうだったので仕方なく読んだ。ホメロスなど全く読んだ事がないため、論の補強のために引用されている具体例はほとんどわからず。ということで骨格部分のみをつまみ読み。悲劇と喜劇の違いは抑えておく必要があったかと。 作劇術の基本要素…

論文では、ジジェクのヒッチコック論とかを無理矢理転用するか。 シャマランは映画に映っているもの全てがマクガフィンだと思っている節があるように思う。なんでもマクガフィンに成り得る、というところを逆に利用してユーモアたっぷりの作品づくりをしてい…

六日 昼過ぎに起きる。友人と横浜でビールフェスに行く予定も、連絡つかず。仕方なくひとまず他の友人と合流しようと、九段下へ。靖国神社で知らない人もあわせて6、7人の集団と合流。だらだら。守衛に怒られたのが怖かった。連絡の行き違いで横浜にはいけ…

ハワード・ホークス 赤ちゃん教育 Bringing Up Baby

スクリューボール・コメディの古典中の古典らしい。 たしかにテンションの持続力には目を見張るものがあった。落ち着く暇が一切無い。なんかいつのまにやらデイヴィッドとスーザンが仲良くなっていく感じも、吊り橋効果全開でよかった。ワガママし放題のスー…

超時間対談

架空対談集。タモリとベルグソン、赤塚不二夫とウォルト・ディズニーの項を読んだ。 タモリは考えようと思えばまだまだ突き詰めて考えられるけどもこのへんでやめよう、という肩にまるで力の入っていない感じがさすが。

フィリップ・K・ディックのすべて ノンフィクション集成

「精神分裂病と『変化の書』」、を読んだ。

ドゥルーズ・映画・フーコー

イーストウッド論を再度斜め読み。ハートブレイク・リッジ論はなんとなくこういうことか、というのがつかめた感じも。先日考えた区分でいうところの、「笑い」=唯物論と、「泣き」=観念論の往還関係。それがイーストウッドの、特に「ハート〜」では、両方…

中原昌也 エーガ界に捧ぐ

spa!の連載をまとめたやつの一冊目。毎週雑誌で読んでいると、単にやる気がないだけに見えたりすることも多いが、まとめて読むと、なんだかんだでこの人は映画については、真摯に語っているなあということがわかってきた。傑作だと思ったときは、案外素直に…

阿部和重 中原昌也 シネマの記憶喪失

「レディインザウォーター」を揃って絶賛していることには勇気づけられた。 観ていない映画の回はあんま読んでない。

阿部和重 映画覚書Ⅰ

とりあえずシャマランについて何を語っているかを中心につまみ読み。 「サイン」はあの9.11の二日後から撮影が開始されたらしく、テレビを一日中食い入るように見つめながら、どんどん疑心暗鬼にはまっていく家族の様子が、まさにあの日の現実世界での、…