2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ジャック・ラカン 精神分析の四基本概念

アッバス・キアロスタミ そして人生はつづく

「友達のうちはどこ?」の続編。「友達〜」の舞台となった町が大地震に襲われてしまったのを受けて、当時映画に出演してくれた人々の安否を確認しに、再び当地を訪れるところを作品化。道すがら出会う、家族の多くを失ってしまった人々に、それぞれ地震につ…

17日 午前中から忙しく動く予定だったのだが、キアロスタミを観て寝たのが八時、しかもちょうどそのあたりの時間から家のすぐ近くで工事がはじまり、そのせいで断続的に震度2ぐらいの揺れが夕方まで続き、二時ごろ起きたときには、五、六時間寝たとは思えな…

ヴァルター・ベンヤミン 運命と性格 暴力批判論

15日 三時すぎに起床。寝巻のまま水筒を持参してスクエアへ。セブンティーン、ナンバーを間に挟みつつ真面目にラカン読み。ナンバーのグローブマイスターに関する文章が素晴らしかった。特にイチローとの関係作りに関するエピソードとか、たまらん感じであ…

13日 風邪気味。夕方上野へ。フェルメールに行くはずが遅れて間に合わず。芸大の中でやっていた無料の展示を代わりに観るも、特に何の感慨も湧かず。恵比寿に移動、写真美術館に久々に赴く。ヴィジョンズ・イン・アメリカ展第三部。一、二部の作品の図録も…

超能力セックスウォーズ エンジェルH.E.A.T

アホ映画。泥んこプロレスは映像でもはじめて観たがなかなかオツなもんだった。 あとは、ちゃっちいシンセで奏でられる「運命」とか、展開のばかばかしさも○。 人間とアンドロイドの恋、みたいな重そうなテーマが五秒ぐらい出てきたのもアクセントになってい…

川島雄三 喜劇 とんかつ一代

徹頭徹尾ウェルメイドな喜劇に徹しているように見えた一本。 文句のつけどころがない。誰が見てもある程度は笑えて、少しは気分を軽くすることができる、そんな作品だった。自分の中におぼろげなイメージとしてある、一つの理想に最も近いものを観た、という…

川島雄三 イチかバチか

監督の突然の死により遺作となってしまった作品らしい。 どの人物も、よくキャラが立っており、展開も実に軽快。特に伝えたいメッセージなんぞないからかもしれないが、無駄なシーンが全く無い。それでも、随所に軽いユーモアが挟み込まれており、何度も笑っ…

12日 起きたらなんと三時過ぎ。ジョージショック。ネットのしすぎと寝すぎだけは本当に早急に何とかしたい。授業には間に合わず、ということで新宿へ。水曜割引を利用して「アキレスと亀」を観た。ジョージショック。がっかり。紀伊国屋に寄って赤塚先生追…

イビチャ・オシム 日本人よ!

サッカーについて書かれていることを、全て生き方にスライドさせて読むことが出来る一冊。サッカーを、人生の諸要素が、時間的にきわめて濃密に凝縮された、一つの形としてとらえている氏の提言は、どれも心の奥に響いてくる、重みのある言葉だった。 監督と…

北野武 アキレスと亀

観ていてここまでつらい、悲しい映画も久しぶりだった。 TAKESHI's以降の、セルフパロディ路線の閉塞感がさらにきわまっている感じと、どう見ても、たけしが死にたくて仕方がないと思っているようにしか見えない展開が、実にきつかった。本当に撮りたかった…

11日 朝まで眠れずも、無理やり11時前に起きる。久々の教習。二ヶ月ぶりぐらいに乗ったのが路上。さすがにびびった。今の状態でマニュアルに乗ったら確実に死ぬのでオートマに変えようと思う。教習所でたまたま会った後輩と渋谷へ移動。「はやし」でラーメ…

川島雄三 人も歩けば

フランキー堺主演、落語的な喜劇映画。いいサゲのついた人情噺という感じで、たくさん笑ってすっきりして家路につけるんだとばっかり思って観ていたら、おどろきの展開が。しかしフランキー堺はいい役者だなあ、と思った。ああいう喜劇を演じて画になる俳優…

川島雄三 しとやかな獣

川島映画初体験。圧巻。ずっとすげーすげー思いつつ観た。 ほとんどのシーンが、同じアパートの一室だけで撮影されているにもかかわらず、テンションが緩んだり、だらけた感じが出る場面は皆無。すさまじい緊張感が終始持続していた。おそらくは、多彩なカメ…

ジャルジャルの新しさ

こういった話をしている人をまだ見たことがないので、少しメモを残しておこう。思いつきの羅列レベルだが。糞暇だったら長文にするか。 ・脱言語、あるいは脱意味という傾向 まあまずわかりやすいところでこれが非常に強い傾向としてあるような気がする。松…

10日 起きたら四時過ぎ。さすがに焦る。一応登校。五限に少しだけ出る。その後、授業で会った知人が主催する合コンに乱入するため、彼らと渋谷へ向かうも、予約の関係だかで結局参加できず、かわりにムルギーにでも寄るかと思い、店の前まで来てみると、現在…

いがらしみきお ぼのぼの絵本 ツワイオのこと

ぼのぼののスピンオフものの絵本。のが多い一文。 いじめの話だった。まあありがちな寓話。涅槃系。 関係ないけど、この前見た日本昔話の、いがらし氏担当エピソードはかなり恐かった。あれはSINK系か。ジョンガリとかいう短編集も相当恐そうだったので今度…

高橋洋 ソドムの市

ネタバレ。適当に印象メモ。恐怖と笑いの関係、という視点から見ると気になる部分がとても多い映画だった。 恐怖と一口に言っても、ピンからキリまで、様々な種類があると思うのだが、おそらく、この映画で描かれている恐怖は、もっとも根源的な恐怖、死の恐…

メル・ギブソン アポカリプト

ネタバレ。 「パッション」はたしか劇場で観て、そのとき近くで映画を観ていたシスターの女性が、中盤から号泣し始めたことに、かなり衝撃を受けた記憶がある。この作品も、パッション同様、なんでそこまでしなければならんのか、と首を傾げたくなるほどに激…

深沢七郎 ナウのあとさき

なにかで大谷能生氏がすすめていたのを見て、これは読んでなかったなと思い、借りてきた全集からつまみ読み。わずか五、六ページのエッセイではあるが、すさまじいカッコよさ。酒飲みつつ読んだから、というのもあったかもしれんが、痺れ上がった。ナウより…

新宮一成 無意識の病理学 クラインとラカン

三章を少しと、講談社現代新書から出ている入門書のあとがきで、氏がセミネール11巻のガイドラインとして自ら薦めておられた、五、六章を読んだ。なるほど、特に六章はかなり読解の助けになりそうな感じがした。ちょうど、なかなか理解できず、こんがらが…

7日 夕方に起きる。「無意識の病理学」を引き続き読む。わかりやすい。久々に図書館に行き、延滞資料の返却と貸し出し。夜は、中目黒「まんてん」でサークルの先輩、後輩とホルモン。参加予定の美女にドタキャンをかまされた四人の男達は、雌牛の乳房や子宮…

二時過ぎに起きる。三時過ぎに出発。学校へ。近所で地元の友人と遭遇。話し込んでいるうちに四限終了。五限は出た。授業後、ラカン読み。苦戦。目とまなざしの話あたりから、全く理解できない。ひとまずあきらめて、新宮一成の本を二冊ほどつまみ読みして、…

ビジュアルバム 葡萄

三、四年ぶりに見返してみた。 見事なほどに、人間の根源的不安である、老、病、死ばかりを扱っていた。さすがに力の入った作品ということか。「寿司」「巨人殺人」あたりは、細部は忘れていたものの、おおまかな設定を覚えていたためか、初見のときほどの衝…

清水崇 呪怨2 ビデオ版

1がやたら尻切れとんぼだなと思っていたら、これが完全な続編だった。しかも、ドラマの続きもんのような意味での。これも含めて完結、ということのよう。 オムニバス的な語り方をしている意味はいまいちよくわからなかった。しつこく同じ家を使って撮ってい…

アン・リー ブロークバック・マウンテン

とても良く出来た映画だと思う。 構造的には古典をしっかりと踏襲している感じで、シンプル。特に捻りがはいっているわけではない。ただ、物語の基本になっている二人の愛情が異性愛ではなく、同性愛ということで、それに伴って細部に古典的なハリウッド映画…

5日 二時すぎに起きる。昼飯食べて、武蔵境へ。先生と生徒二人と、三鷹天命反転住宅へ。授業でなにをするか考えるため、下見で。事務員の方に案内していただき、三階の部屋に入る。まず扉を開けた時点で、ギラギラした色彩や、曲線の使い方といった、視覚的…

四日 起きたら四時前ぐらい。ひどい。ジジェクのチャップリン「街の灯」論、「手紙が必ず宛先に届くのはなぜか」を読む。オモロ。予想通り、ラストシーンの異常さが話題の中心だった。その後、ラカンも少し読むが難しくて挫折。夕方、小室逮捕のニュースを観…

清水崇 呪怨(ビデオ版)

最終的に全てのエピソードがカチッとつながるようになってるのかと思って観ていたら、そうでもなかったので若干肩透かしを食ったような印象を感じたが、まあわりと面白かった。教師小林が、かつて自分のストーカー的存在だった、佐伯なんとかという女の日記…